紙がない
いつもの電車の中 突然の痛み
後もう一駅だけ 待ちきれるかな
脂汗がしたたり 視界がゆがむ
腰を引き 中腰で たどり着いた
「あたしのトイレを選んでくれてありがとう。
あなたは今まで自分を抑え込んでとても苦しかったでしょう?
だから今、ここで思い切り開放するのよ!」
Comming To Out! Comming To Out!
前触れもなく やってきた
神様お願い 悪いことはしませんから
はやる気持ち抑えて ベルトに手をかける
ここで気合抜いたら すべてお終い
細心の注意はらって 解き放つのさ
ほとばしる あふれ出す 熱い激流
「己を解放するって、こんなにも気持ちのいいことでしょう?
ねぇ、だけどあなた、ここにまだ一つ、大きな試練が残っているわ。」
※1
紙がない 紙がない
ソフトタッチの紙がない
紙がない 紙がない
諭吉の顔じゃもったいない
神様 お願い
何でもええから持ってきて
紙がない 紙がない
おれのケツが呼んでいるのさ
※1(繰り返し)
「ねぇ、隣の個室には、まだ残ってるかもしれないわよ。
あ、そうそう、今日の会議の重要書類!
でもそれじゃあクビがとぶわね、じゃあ靴下はどうかしら?
いっそのこと拭かなくたって、別に死にはしないわ!」
「あなたはずっとさっきから、神が欲しいというけれど、
あたしはここのトイレの精霊。
この世ならざるものなれど、決して神にはなり得ぬ者。」